浮気されて怒り爆発! 見るべからずなもの 3
引っ越しと夫のマラソン遠征と妻の勘
私は年末で8年間勤めた仕事を退職した。
趣味で参加していたサークルも辞めた。
夫の転勤に付いて行くためだ。
年末から引っ越しする一月末までの2ヶ月間はとにかく忙しい毎日だった。
仕事や趣味で出会った親友が温かい送別会を開いてくれたり、ご無沙汰してたけどお世話になった方々へ感謝の気持ちを伝えに回ったり。
仕事の残務整理。
そして家財道具の処分と梱包。
気分転換のため、趣味であるテニスに時々行ってみたり。
その時の不安といえば、
自分が築いてきた生き甲斐や人生のテーマはそのままで、ある日を境に全く未知の場面に放り込まれることくらい。何度も経験して来たし今回も乗り切れると思っていた。
頻繁に赴任先から帰って来るが、荷造りせずランニングにばかり出掛け、絶えず携帯を握りしめる夫のことなど気にも留めていなかった。
後に感じた夫の浮気と自分の居場所作りのダブルストレスは凄まじかったのだけど…。
引っ越し当日の早朝、夫のランニング仲間数人が別れを言いに自宅までやって来た。その中には夫の浮気相手の女も居た。
女は、玄関先で大声で喋りバレンタインのチョコレートを夫に渡し去って行った。
その後、夫が過去に走った思い入れのあるランニングコースを仲間と共に辿ったようだ。
女のSNSに記されていた。
非常識というか、挑戦的というか…。
呆れ果てる。
この女の非常識っぷりはまた後ほど。
(嫉妬で醜い自分になりたくないので個人的な怒り抜きで書くつもり)
玄関先での夫と女の会話を聞いていて、もやもやしたものを初めて感じた。
(盗み聞いたのではなく、大声で喋るから聞こえてきた)
夫の浮気に関する妻の勘と探知機能は最強だとつくづく思う。
そして、引っ越しの荷入れ数日後。
遂に夫のSNSをしらみつぶしに調べることにした。
四国で行われるマラソン大会に度々前泊遠征しに行く夫。
ダンボールの山と疲れ果ててぼろぼろになっている妻を残し、意気揚々とマラソン大会へ出かけていく夫。(こんなオンボロ妻を見たくない気持ちは今ならわかる)
家に居る時の気持ち悪いくらいの優しさと無関心を併せ持つ夫。
朝から携帯を肌身離さずニヤニヤしながらメッセージを送る夫。
もう、あやしさのコンボ状態。
夫がブログとインスタグラムをやっていたのは前から知っていた。
手っ取り早く夫の情報を収集するにはこれらを調べたらいいかな…、と軽い気持ちで検索してみた。
私が知っている夫の時間と
私の知らない夫の時間。
この二種類の時間の点と点が一つに繋がった。
この日から私の疑心暗鬼な日々が始まった。